
患者さんに
最適な内視鏡治療を行います
ごあいさつ
近年の消化管内視鏡の技術革新により、これまで見えなかった病気が見えるようになってきました。これにより、外科的な手術が必要であった病気の一部は、内視鏡を使って体表に傷をつけずに治せるようになっています。このような内視鏡治療は、ある程度の設備や経験が必要であり、当センターでは近隣の医療機関と連携をとりながら、高度な内視鏡治療を提供できる体制をとっております。ここでは、当センターで特に力を入れている内視鏡治療について“強み”として紹介させていただきます。これらの“強み”は更なる“伸びしろ”でもあり、安全性を担保しつつより“強み”の拡充を目指しておりますことを追記させていただきます。
内視鏡センター長
赤松 尚明
特色
豊富な経験による安全な胆膵疾患に対する内視鏡治療
主な対象疾患:急性胆管炎、総胆管結石、膵・胆管がん
内視鏡を使用して胆管や膵管に細い管を入れ診断や治療を行う検査を内視鏡的逆行性膵胆管造影検査(ERCP)といいます。この検査により胆管のドレナージ(たまった膿などを出す処置)を行ったり、胆管にできた石を取り除いたり、がんの組織診断を行うことができます。状況によっては緊急で検査・治療を行うこともあります。当センターでのERCP関連検査の件数は年間400例を超えており、滋賀県内ではトップクラスの検査・治療実績です。


超音波内視鏡を駆使した専門性の高い胆膵治療
主な対象疾患:膵・胆管がん、腹腔内膿瘍
以前は消化管内視鏡を使った胆管、膵管へのアプローチは上述のERCPという方法しかありませんでしたが、近年は先端に超音波機器をつけた内視鏡(超音波内視鏡、EUS)を用いることでもアプローチが可能になりました。このような機器の開発および検査技術の向上により、膵がんをはじめとしたお腹の中の腫瘍(できもの)の診断やお腹の中にできた膿瘍(膿のかたまり)のドレナージの方法の選択肢が広がり、従来では組織診断や治療が難しかった症例でもEUSを用いることで身体への負担が少なく検査・治療が可能になっています。


正確な診断から治療へ 低侵襲な消化管がん治療
主な対象疾患:消化管の早期がん
消化管(食道、胃、十二指腸、大腸)のがんは早期で発見できれば消化管内視鏡(いわゆる胃カメラ・大腸カメラ)で、体表にメスを入れずその部分のみを取り除く治療(EMR/ESD)ができます。当センターでは、最新鋭の内視鏡システムを用いて拡大内視鏡検査を含めた正確な診断の上で内視鏡治療を行っております。症例数は増加傾向ですが、EMR/ESDの偶発症による外科的緊急手術は生じておりません。定期的に外科とのカンファレンスや内視鏡診断・治療の勉強会を開催し、治療方針の相談や診断能や治療技術の向上にも努めております。


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内視鏡室
診療実績
2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
上部内視鏡 | 4335 | 4403 | 4707 | 4462 | 4364 | 2784 |
下部内視鏡 | 2246 | 2186 | 2163 | 1969 | 2021 | 1813 |
ESD(上部・下部) | 91 | 76 | 63 | 84 | 106 | 105 |
EMR(上部・下部) | 688 | 917 | 936 | 875 | 910 | 625 |
ERCP | 307 | 360 | 409 | 395 | 337 | 489 |
EUS(コンベックス) | 25 | 44 | 59 | 65 | 54 | 56 |
EUS-FNA | 11 | 17 | 23 | 25 | 32 | 34 |