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当院について

ご挨拶


地域医療を守るために

近江八幡市立総合医療センター 院長 白山 武司

 当院は滋賀県東部、東近江地域の中核的病院と位置づけられます。地域の診療所や病院と連携しつつ、さまざまな疾患に悩む方々にできる限り高度な医療を提供し、また救急救命、周産期母子医療、感染対策、地域医療、災害などの拠点として活動を続けています。

 ここ数年は、ロボット手術の導入、CT付き血管造影装置の更新などにより、手術件数が大きく増えています。それに対応できるように、麻酔科医や外科医の確保に努めてきました。今後は手術室の拡充を考慮すべき段階に来ています。また近隣の産科・助産施設の減少に伴い、当院での分娩受け入れ体制を充実させ、小児重症患者さんのためのNICU、GCUの運用を行っています。「救急を断らない」をモットーに、ヘリコプターによる救急搬送を含めて、救急車受け入れは年間約5000件あり、急性心筋梗塞や脳卒中、重症骨折、消化器救急などが多くを占めています。これからも引き続き、診療体制を強化充実していきたいと考えています。

 一方で、これまでの考え方にはそぐわない部分も出てきています。例えば、新型コロナウイルス感染症の影響は意外に大きく、インフルエンザや麻疹など感染力の強い疾患も無視できない状態が続き、これまであまり流行しなかった感染症が増えています。病院には、体力の弱くなった方や感染に弱い方がたくさんおられます。病院での面会制限や来ていただく際の感染予防・マスク着用など、他の患者さんやご家族のことを考えた行動が必要ですので、ご理解をよろしくお願いします。

 また、「医師の働き方改革」が導入され、職員の時間的負担軽減のため自動化や効率化を進めてきましたが、医師が交代で受け持ったり、看護師や技師が治療行為を行う機会が増えています。国がすすめる医療制度の再構築により、高度な医療を受ける病院、その治療が終わった後の診療やリハビリを行う病院、介護施設を明確に区別する方向に動いています。そのため受診時の紹介状をお願いしたり、地域の診療所での通院や回復期に転院をお願いする場面が増えますが、この地域でそのときの状態に合わせて複数の担当医が見ていく、という観点にたてば、より患者さんのためになることだと考えています。

 当院には、これまで職員が一丸となってみんなで築き上げた「地域貢献」と「患者さんの思い」を大事にする気風があり、今後ともその精神はつないでいきたいと思います。地域住民の皆様、診療所等の医療機関の皆様、本当に日頃大変お世話になっておりますが、今後ともご支援をよろしくお願いいたします。

2025年4月
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