平成30年度 近江八幡市立総合医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1420 252 255 419 586 748 1569 2277 2007 602
2018年度の年齢階層別の退院患者数です。DPCデータにおいて、2018年度に退院した患者数は10,135名で平均年齢は58.6歳です。
60歳以上の患者さんの割合が63.7%を占めていますが、当院のある東近江地域社会の高齢化を反映しています。
当院は滋賀県地域周産期母子医療センターに指定されているため、0~9歳の患者さんも多くそのうち新生児の割合が約15%を占めています。
※この指標では、自費診療(正常分娩・労災・自賠責保険等)の患者さんは集計条件から除外されているため、全退院患者数を示しているわけではありません。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 48 12.83 20.92 25.00 85.29
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 なし 定義副傷病なし 24 10.58 12.58 8.33 77.58
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 14 18.14 19.06 0.00 74.86
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 重症度等A-DROP スコア2 13 12.62 15.17 7.69 84.31
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 2.42 3.56 25.00 43.67
総合内科で最も多い肺炎は、細菌性肺炎、誤嚥性肺炎、間質性肺炎など様々な原因で発症し、平均年齢も80歳以上の後期高齢者の患者さんに多い疾患です。在院日数は全国平均よりも短く、早期の軽快退院ができています。ご高齢の患者さんでは、多疾患を有する患者も多く総合内科医が主治医となり、他診療科の専門医と協力しながら治療にあたります。また、理学療法士とともに早期離床を目指し、食事を開始する際には言語療法士とともに嚥下能力を評価し、栄養に関しては栄養サポートチームに相談するなどメディカルスタッフとも密接に連絡をとり、退院に際してはメディカルソーシャルワーカーの助言を得て、最適な在宅介護の環境を整備したり、最適な施設への退院を調整するなど、院内の様々な物的・人的資源を活用して、最適な医療と介護をコーディネートしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 206 5.90 6.19 0.00 1.38
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 85 9.94 6.17 2.35 0.00
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 72 4.13 5.42 0.00 5.08
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 67 6.28 6.62 0.00 3.06
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 67 1.43 2.14 0.00 1.90
滋賀県内4ヶ所の小児科学会認定地域小児科センターとして小児医療の中核として小児一般診療、救急救命センターにて24時間体制の小児2次および高次救急医療体制を維持し、地域周産期母子センターとして新生児医療を実践すると共に地域小児保健活動へも積極的に協力参加し、多面的に小児の医療・保健活動に取り組んでいます。
救急救命センターでは24時間小児科医が対応しています。重症の場合にはICUにて集中治療(人工呼吸管理など)、CHDF(持続腹膜透析)、PE(血漿交換)、脳低温療法等の特殊治療に対応します。
NICUでは重症用集中モニターを配備し、人工呼吸器5台、nDAP3台にて重症新生児の管理を行っています。aEEGモニタリングや極細の気管支ファイバーによる気管支鏡検査が可能となりました。
当院で1番多い疾患は急性肺炎や急性気管支炎などの呼吸器感染症です。点滴・吸入を中心とした治療を行っています。在院日数は全国と同程度です。
2番目に多いのが、出生時体重が2500g以上の新生児の呼吸障害や黄疸に対する治療です。近隣の産科施設で出生後に以上を認められた新生児の転院の受け入れも積極的に行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 79 4.70 4.96 0.00 68.73
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 57 9.42 8.95 5.26 73.09
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 なし 手術・処置等26あり 定義副傷病なし 54 2.87 4.33 0.00 67.30
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 なし 手術・処置等26あり 定義副傷病なし 54 4.24 4.41 16.67 60.13
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 50 6.66 6.52 0.00 59.78
常に新しい知見や手術手技を取り入れ、適宜、最新の機器を導入し、日々の外科治療、手術に全力で取り組んでおります。
鼠径ヘルニアを腹腔鏡を用いた低侵襲の手術を受ける患者さんが増え、全国より短く在院日数で退院されています。
手術以外でも抗癌剤を使った薬物治療を行っております。がん化学療法チームや緩和ケアチームと連携して安心して化学療法を受けて頂く体制作りを行っています。
また、当科スタッフは、消化器外科専門医、乳腺外科専門医、移植学会認定医等、各分野のスペシャリストで構成されています。エビデンス・ガイドラインに基づいた診断・治療を基本とし、さらに経験で得た最善と思われる方法、工夫も提案させていただき、患者さん一人ひとりにとって最適な治療法(Tailor Made Surgery)を提供できるよう日々努力しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 171 29.24 26.30 61.99 81.81
160760xx97xxxx 前腕の骨折 あり 58 3.50 5.68 0.00 44.91
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 47 30.62 24.26 0.00 75.11
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 35 29.37 22.27 5.71 71.37
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 31 25.61 16.80 6.45 74.55
交通外傷や労働災害などをはじめとする四肢脊椎損傷の救急疾患と、関節や脊椎の慢性疾患を取り扱っています。滋賀県東部地域で整形外科手術治療が行える中核病院として、地域医療に貢献したいと考えております。救急疾患は骨折、靱帯損傷が中心であり、可能な限り早期の手術、早期リハビリテーションに努めています。
1番多い入院は、大腿骨を骨折され手術を行った症例です。高齢者が多いため平均年齢が81歳となっています。当院は急性期病院であり転院率も62%と高く、更に充実したリハビリテーションが必要な方は他の医療機関に転院して頂いています。慢性疾患は専門性を重視し各領域のエキスパートを中心に治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 12.28 9.69 2.50 74.15
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 39 24.15 18.72 51.28 65.44
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale 0、1又は2 33 19.79 16.18 24.24 68.58
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 25 15.76 7.35 8.00 56.44
010010xx01x00x 脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 12 19.17 21.16 16.67 69.33
当科は日本脳神経外科専門医訓練施設および日本脳卒中学会認定研修教育病院に認定されており、ガイドラインやエビデンスに基づいた最善の治療を目指しております。当科で治療を行う対象は脳神経外科全般ですが、くも膜下出血などの脳血管障害、頭部外傷、良性脳腫瘍、正常圧水頭症の治療を主に行っております。頭部外傷、脳血管障害に対する迅速な対応と治療においては十分なインフォームド・コンセントを心がけています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 49 2.00 2.85 0.00 64.45
050163xx03x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 8 22.38 16.06 12.50 75.13
050080xx0111xx 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等11あり 手術・処置等21あり 6 44.50 37.34 0.00 65.00
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 6 23.67 24.00 0.00 68.00
050163xx02x10x 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 6 56.00 20.61 0.00 74.67
①   大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症といった弁膜症疾患に対して、人工弁置換術や弁形成術を行います。滋賀県内では唯一、大動脈弁疾患に対して自己心膜を用いた大動脈弁形成術(尾崎法)を行っています。
②   狭心症、心筋梗塞といった冠動脈疾患に対して、場合によってはカテーテル治療より予後が良好である冠動脈バイパス手術を行います。
③   急性大動脈解離、腹部をふくめた大動脈瘤といった大血管疾患に対して人工血管置換術や低侵襲で行えるステントグラフト内挿術にて治療を行います。
④   また、末梢動脈閉塞、下肢静脈瘤といった末梢血疾患や一部の先天性心疾患、心膜・腫瘍疾患など、多岐にわたる疾患を診療いたします。
 
疾患によっては、通常より小さな切開で手術を行う事により、体への負担を少なくできるため術後の回復が早く、早期の退院や社会復帰を促したり、傷口を小さく目立たなくしたりする低侵襲手術が可能な場合もあります。
術後は、早期離床を行い、積極的なリハビリを行うことで初めて可能になるFast-Track Protocol(早期回復管理)をすべての患者さんに導入し、術後10日~2週間での退院を目指します。
特に、急性大動脈解離や急性心筋梗塞といった緊急度が高く、即座に的確な判断が求められる循環器疾患において、常に最良なタイミングで治療を行わなければなりませんので、現在、24時間体制ですべての症例を受け入れる「No refusal policy」を掲げています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 79 3.03 2.82 0.00 4.28
140590xx97xxxx 停留精巣 あり 21 3.05 3.14 0.00 2.33
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 12 3.00 8.26 0.00 3.75
140430xx97x0xx 腸管の先天異常 その他の手術あり 手術・処置等2なし 11 5.73 14.00 0.00 8.64
070520xx99xxxx リンパ節、リンパ管の疾患 なし 10 4.00 8.51 0.00 1.60
2005年4月開設以来、生まれてすぐの赤ちゃんから14歳までのお子様の外科疾患を担当しています。救急入院が必要なお子様の中には手術が必要なお子様もおられますが、当科でその治療を担当しております。 さらに当院は滋賀県地域周産期母子医療センターの指定も受けており、県内各所からハイリスク新生児の搬送を受け入れています。新生児外科疾患をお持ちの赤ちゃんも同じく当科で担当し、救命のための外科治療を行っております。
新生児外科疾患としては食道閉鎖、直腸肛門奇形(鎖肛)、先天性横隔膜ヘルニア、ヒルシュスプルング病、臍帯ヘルニア・先天性腸閉鎖、腸回転異常症、特発性腸穿孔(超低出生体重児)、胎便関連腸閉塞、臍腸瘻などがありこれらに対応しております。また新生児例も含む小児の急性腎不全・敗血症・代謝疾患に対する体外循環による血液浄化療法も小児科や腎臓内科と合同で行っております。
当科で取り扱う日常的な疾患として、鼠径ヘルニア(脱腸)、陰嚢水腫、停留精巣、臍ヘルニア、乳児痔瘻(肛門周囲膿瘍)などがあります。一方、緊急手術が必要な急性疾患としては、虫垂炎、メッケル憩室症、腸閉塞なども治療しております。さらに、リンパ管腫に対するOK432の局注療法、先天性胆道拡張症、胆道閉鎖症、漏斗胸なども治療しております。また2010年より疾患によっては腹腔鏡による手術も順次開始しております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 81 11.91 9.63 0.00 33.54
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 なし 手術・処置等2なし 49 24.33 19.69 0.00 32.69
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 29 10.10 9.87 0.00 45.66
120010xx99x70x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 なし 手術・処置等27あり 定義副傷病なし 24 8.04 4.52 0.00 62.38
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 23 7.26 6.28 0.00 49.26
東近江地域の基幹病院として、周辺の病院・診療所からリスクの高い妊産婦を24時間体制で受け入れています。
周産期母子医療センターとして、地域の病院、診療所よりハイリスクの妊婦さんを搬送していただき管理しています。
受け入れるのは、切迫早産や前期破水などで低体重の赤ちゃんが生まれるリスクがある場合や、妊娠高血圧症や前置胎盤など母児の生命が脅かされる危険のある異常妊娠の場合です。
1番多い症例は、帝王切開での出産目的で入院された患者さんです。
ハイリスク妊婦を積極的に受け入れているため、早産や切迫早産の件数が多くなっており、平均在院日数が全国平均より長いのはハイリスクを伴う症例が多い事が要因となっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 あり 重症度等片眼 112 3.73 2.84 0.89 73.82
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 あり 重症度等両眼 87 4.99 5.39 1.15 74.08
眼科で一番多い症例は白内障に対する水晶体再建術目的の入院です。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 25 7.32 7.04 0.00 57.76
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 19 8.79 7.89 0.00 39.16
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 あり 12 8.17 7.37 0.00 56.17
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 なし 11 4.27 5.43 0.00 40.82
03001xxx01000x 頭頸部悪性腫瘍 頸部悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 9 16.78 13.57 0.00 75.78
病診・病病連携を推進し、地域に密着した基幹病院の耳鼻咽喉科としての役割を果たせるよう努めています。
入院患者さんにおいては、なるべく短期間の入院で良質の医療が提供できるよう努めています。なお、当科は日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設であり、若手医師の教育にも力を注いでいます。
耳鼻咽喉科で1番多い症例は、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下手術目的の入院です。在院日数は全国平均と同じ日数です。
顔面神経麻痺や突発性難聴、扁桃周囲膿瘍など急性疾患の加療を行っています。顔面神経麻痺、突発性難聴については基本的には通院加療を、糖尿病など合併症がある場合は入院加療を行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 28 3.29 7.28 0.00 60.32
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale 0、1又は2 21 20.24 16.18 38.10 85.43
010160xx99x10x パーキンソン病 なし 手術・処置等2あり 定義副傷病なし 11 19.18 19.73 0.00 77.91
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 9 23.22 16.16 33.33 71.44
010060x2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 重症度等発症前Rankin Scale 3、4又は5 6 21.83 20.17 66.67 84.17
脳卒中をはじめとして、脳、脊髄、筋、末梢神経に関する内科の病気を診療します。
専門的治療を特徴としますが、ADL(毎日いかに活動的な生活ができるか)、QOL(いかに充実した生活をおくるか)に重点をおいた治療を心がけています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 25 12.16 12.51 0.00 74.24
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 9 4.11 3.56 0.00 50.56
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2なし 7 10.57 8.16 0.00 80.71
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 7 9.29 10.65 0.00 61.14
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 5 8.80 8.98 0.00 72.60
急性期医療を担う地域医療中核病院の皮膚科として、良質な皮膚科診療を提供することを目指しています。
皮膚疾患一般に対する診療の中で、出来るだけ丁寧な説明を心がけています。
平成30年度に最も多かった疾患は「急性膿皮症  手術・処置等1なし」となっています。
症例としては蜂巣炎・蜂窩織炎などによる皮膚の膿瘍に対し治療を行った症例が中心となっています。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 71 5.01 5.62 1.41 62.00
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 35 4.29 7.20 2.86 75.06
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 30 8.77 8.65 0.00 73.50
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 なし 手術・処置等1あり 定義副傷病なし 29 2.10 2.53 0.00 70.79
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 27 2.00 2.72 0.00 47.26
5名の泌尿器科常勤医が在籍し、不妊治療を除くすべての疾患に対応しています。高度な医療を標準化して安全な医療・良質な医療を提供するために、クリニカルパスを積極的に使用しており、在院日数が全国平均より短縮され、入院前に経過が分かることから早期の社会復帰を支援しています。
泌尿器癌に関しても、世界標準の治療が行えるように心がけており、抗がん化学療法や分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤の投与経験も豊富です。これらの治療も副作用の発現状況が把握でき次第、外来化学療法として患者さんの日常生活をできるだけ保てるように配慮しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 396 2.98 3.01 0.25 71.01
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1/2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 220 5.29 4.47 0.91 73.01
050130xx99000x 心不全 なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 92 17.32 17.66 7.61 81.87
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 63 3.52 3.15 1.59 72.35
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 55 8.25 5.50 1.82 74.07
突然発症し生命を脅かし速やかな対応を要する疾患として急性冠症候群(急性心筋梗塞や不安定狭心症)、急性心不全、肺塞栓症、致死的不整脈などがあげられますが、当科では24時間体制で待機番を設け、必要な患者さんにはいつでも緊急でカテーテルインターベンションを初めとした処置や治療を行えるようにしております。心臓だけでなく近年ますます増えてきております全身の動脈硬化による疾患も循環器内科の領域です。足の血管が細くなる閉塞性動脈硬化症、頭へ行く血管が細くなる頸動脈狭窄症、血圧の変動を招く腎動脈狭窄などについてもリスクのある患者さんには積極的に非侵襲的な検査でスクリーニングを行い、必要と考えられれば、血管造影を行いバルーンステントなどを用いたカテーテル治療を行っています。心臓弁膜疾患やバイパス術適応症例は当院の心臓血管外科と連携し両科で治療方針を協議しながら診断、治療適応、フォローなど進めています。
また平成28年度より不整脈専門医師が常勤で赴任し、不整脈に対する治療、特に電気的焼灼術(アブレーション)にも迅速に対応が可能です。
また、動脈硬化のリスクファクターである高血圧、脂質異常、糖尿病、などを管理し動脈硬化による合併症を起こさせないことも循環器内科の重要な役割と考えています。そのため院内の代謝内科、腎臓内科や近隣の診療所、病院の先生方と緊密に連絡を取りながら管理を行っています。
心臓疾患や動脈硬化による病気におけるリハビリテーションの重要性は近年ますます重要とされています。そのため、入院中の患者さんはもちろん外来患者さんも積極的に心臓リハビリテーションを行っています。看護師や理学療法士と協力し個人にあったリハビリテーションを勧めています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 221 9.21 12.05 1.81 68.11
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 68 5.28 8.75 0.00 71.38
110280xx991x0x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 なし 手術・処置等1あり 定義副傷病なし 52 8.62 7.18 0.00 56.73
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 44 17.41 14.21 2.27 71.64
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 なし 定義副傷病なし 35 16.63 12.58 2.86 74.49
腎生検数は県内でもトップクラスであり、高い標本作成技術による正確な診断、治療によりを誇っています。これまでの豊富な経験を活かし、個々の患者さんにとって最善の腎炎治療を提供します。蛋白尿が多くて来院された方々も随分、蛋白尿が減少しています。
保存期腎不全教育入院を通じて腎不全進行抑制に全精力を傾けています。入院により腎不全進行抑制できた方が増加しています。
慢性腎不全でお悩みの方へ:近年の研究で個人差はありますが、難治性と言われる糖尿病からの腎不全の方も悪化速度をかなり弱められることが分かってきました。個々の患者さんの腎機能悪化因子、つまり「何が腎不全を進行させているのか」を一週間の検査教育入院で突き止め、検査データを詳細に解析することにより今後の治療方針を修正できます。
代謝内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 重症度等85歳未満 42 9.52 13.90 2..8 58.74
100070xx99x110 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) なし 手術・処置等21あり 定義副傷病あり 重症度等85歳未満 22 11.05 15.51 4.55 70.32
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 14 8.36 13.50 14.29 51.21
100060xx99x100 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) なし 手術・処置等21あり 定義副傷病なし 重症度等85歳未満 9 9.78 13.16 0.00 45.00
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 重症度等A-DROP スコア2 8 9.63 15.17 0.00 87.00
最も多い疾患の糖尿病患者さんについては、血糖コントロールのための短期入院(一週間入院)、強化インスリン療法、インスリンポンプ療法などを行っております。合併症については、腎臓内科、脳神経内科、眼科、整形外科、皮膚科などと密に連絡をとり、治療にあたっております。
毎年、約200名の糖尿病患者入院(1型糖尿病患者数:20~30名)があり、治療・患者教育・合併症精査を行っています。合併症がなく血糖コントロールが安定した患者さんは糖尿病地域連携パスにより速やかにご紹介いただきました先生方にお戻りいただいています。
 内分泌疾患は甲状腺クリーゼの救急対応をはじめにバセドウ病、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下および亢進症、下垂体機能低下症、中枢性尿崩症、先天性副腎過形成、ACTH単独欠損症、性腺刺激ホルモン欠損症、成長ホルモン欠損症等の疾患の診断治療を行っています。これらの疾患は幼少期に発症することも多く、小児科からの移行も適切に行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130060xx97x40x 骨髄異形成症候群 あり 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 33 31.67 21.33 12.12 75.21
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 なし 手術・処置等24あり 20 9.60 10.62 0.00 82.80
130040xx99x5xx 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 なし 手術・処置等25あり 12 20.17 23.43 8.33 74.92
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 11 22.82 16.17 9.09 72.09
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 あり 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 5 32.40 32.36 0.00 73.80
血液内科では白血病・骨髄異形性症候群・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫など血液腫瘍に対する抗がん剤治療を中心に診療を行っております。
最近では骨髄異形性症候群に対するアザシジチンの長期継続にも積極的に取り組んでおります。
非ホジキンリンパ腫の患者さんにはリツキサンを投与して治療を行う患者さんが多くなっています。
1位、2位と4位5位の違いは輸血の実施があるかないかの違いです。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 203 7.91 10.08 2.96 73.07
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし 76 2.45 2.67 0.00 67.32
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 41 7.68 8.52 2.44 72.02
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 なし 30 5.83 7.75 0.00 66.93
060140xx97x00x 胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの) その他の手術あり 手術処置2なし 定義副傷病名なし 28 7.39 10.58 0.00 64.71
1番多い症例は、緊急性が非常に高い胆管結石や胆管炎を内視鏡的に治療した症例です。3次救命救急センターを有しているため、夜間休日の内視鏡的胆道ドレナージ術が飛躍的に増加しております。全国の平均よりも3日早く退院していただいております。
大腸の良性腫瘍や胃の悪性腫瘍を内視鏡的に切除する症例も多くなっています。
内視鏡システムは最新鋭のスコープ・光源を取り入れております。診断学的には色素内視鏡、拡大内視鏡、また超音波内視鏡(ミニチュア・プローブ、IDUS、ラジアル型専用機、コンベックス型専用機)を用い、正確な診断を行います。最近ではEUS-FNA(超音波内視鏡下の細胞採取)による病理学的診断も増えてまいりました。また近年、小腸内視鏡を導入し、通常の内視鏡では届かなかった部位まで観察・治療が可能となりました。治療としましては、消化管出血緊急止血術としてクリップ、ヒーター・プローブ、APCなどを病変に応じて選択し、 食道静脈瘤破裂に対してはEVLまたはEISを行います。 減黄術(黄疸の治療)としてはERBDやPTCD、ステント留置、EUS-BDをおこない、 総胆管結石に対しては内視鏡的治療であるEST、EPBD、EPLBDを施行します。 また、上部・下部内視鏡的粘膜下層剥離術(早期癌の内視鏡的治療 - ESD)においても IT2ナイフ、フラッシュナイフ他を使用し症例は著明に増加しております。悪性消化管狭窄に対しては上部・下部消化管ステント留置を行っております。進行癌に対しては外来あるいは短期入院を中心とした化学療法をおこなっております(主に胃癌、膵癌、大腸癌等)。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 55 11 14 84 10 5 1 7,8
大腸癌 19 30 53 88 24 83 1 6,7,8
乳癌 19 17 11 3 1 2 1 7,8
肺癌 0 1 2 6 7 0 1 6,7,8
肝癌 7 10 5 5 27 31 1 7,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
我が国に多い癌の部位とステージ別の患者数です。集計期間に入院治療を行った初発患者の病期分類による延べ患者数、再発患者の延べ患者数を示しています。
当院において、癌の診断、初回治療を行った場合を「初発」として病期分類ごとに集計しています。
当院では、大腸癌と胃癌の患者さんが多く肝癌のステージが不明の患者さんが多いのは、癌と診断するための検査目的入院の患者さんが多いためです。
癌の病期分類は、癌がどれくらい進行しているのかという病期・進行度を意味し、Stage0~StageⅣまであり、StageⅣが最も進行していることになります。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 16 6.94 56.50
中等症 168 13.87 79.44
重症 62 19.95 84.45
超重症 21 26.05 85.52
不明 0 0.00 0.00
入院時に最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(誤嚥性肺炎、インフルエンザ肺炎、ウイルス性肺炎を除く)であって、市中肺炎(入院後発症の肺炎を除く)の患者さんが対象です。日本呼吸器学会、成人市中肺炎診療ガイドライン、肺炎重症度分類の定義に基づき、入院時の状態から重症度を決定し、重症度ごとに患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。重症度が高くなるほど平均在院日数が長くなり、平均年齢も高くなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 154 22.92 76.05 47.40
その他 14 14.57 84.79 64.29
入院時に最も医療資源を投入した傷病名が脳梗塞の患者さんを対象として、その発症から入院までの日数別に症例数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。脳梗塞治療では迅速に治療を行うことがその後の患者さんのADL(日常生活動作)に大きな影響を与えます。当院では緊急に治療が必要な患者さんを常に受け入れることが出来る体制の確保に努めています。
脳梗塞治療において、リハビリテーションは脳梗塞の合併症・後遺症を防ぐために非常に重要です。急性期医療を担う当院では、回復期リハビリテーション病院や介護施設、療養型病院と地域連携診療計画書を用いて連携し、総合的な治療管理を行っております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 57 0.00 15.54 3.51 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) 35 0.00 27.77 5.71 0.00
出生時の新生児にみられる呼吸循環不全に対し、気道吸引、皮膚刺激や酸素投与などによる蘇生を新生児仮死蘇生術です。当院では、リスクのある分娩に小児科医が立ち会い、迅速に多くの新生児の蘇生を行っています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 79 1.42 4.96 0.00 60.39
K6335 鼠径ヘルニア手術 48 1.06 2.58 0.00 70.29
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 32 1.31 2.50 0.00 66.06
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 31 0.81 4.10 0.00 41.00
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 26 3.88 16.81 0.00 70.96
当センターには東近江医療圏で唯一の3次救命救急センターが併設されており、外科でも 24 時間のオンコール体制をとることによって常に緊急手術が行える体制を整えています。 
最新の機器を導入し、胆石症、胃癌(早期癌と一部の進行癌)、大腸・直腸癌(早期・進行癌)などの待機手術に加え、急性虫垂炎や胆嚢炎、消化管穿孔、腸閉塞、外傷性腹膜炎等の緊急手術においても、 できる限り傷が小さく正確な病体把握が可能な鏡視下手術を第一選択とし、緻密で整容性の高い手術を目指しています。
鼠径ヘルニアは、主に腰椎麻酔下に補強用シートを横筋筋膜上(only patch)や腹膜前腔(underlay patch)に挿入すると痛みと再発がより少ないコンセンサスの得られた方法で手術しています。急性虫垂炎に対しては、基本的に臍部の小切開のみで手術を行っています(腹腔鏡下単孔式手術)。また、高度な技術を要する肝胆膵癌に対する高難度手術も積極的かつ安全に行っており、適宜腹腔鏡下手術も取り入れられております。傷を小さくし術後の回復も早く、結果として全国より短い日数で退院されています。
また、消化管癌の術後は1週間から2週間をめどに退院していただけるよう入院からの治療・経過を入院からの治療・経過を標準化(クリニカルパス化)し、わかりやすく安全で精度の高い医療を提供しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 139 1.98 24.26 46.76 79.79
K0821 人工関節置換術(膝) 86 1.27 27.50 4.65 73.65
K0462 骨折観血的手術(前腕) 60 1.50 13.65 8.33 58.42
K0811 人工骨頭挿入術(股) 49 2.98 24.20 79.59 82.29
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 39 4.13 22.15 20.51 71.15
高齢者の転倒に関連した骨折が増えており、特に大腿骨や股関節の骨折に対する手術が多くなっております。平均年齢も79.72歳でリハビリテーション目的の転院が47%となっています。
次に件数が多い股関節や膝関節の変形関節症に対する手術は、人工関節置換術の手術も増加しています。
また、手術は合併症の発生防止に努めています。感染症の発生予防のため人工関節手術、人工骨頭置換術はクリーン・ルームで手術用ヘルメットを着用し実施しています。血栓塞栓症予防のため、術前より予防処置を行っております。また最新の多岐にわたる手術法に対応するため、滋賀医科大学などと連携を取り治療しています。適応のある方には最小侵襲手術も実施しております。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 35 0.26 11.31 5.71 78.00
K1781 脳血管内手術(1箇所) 13 5.38 30.62 23.08 62.00
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) 12 3.00 15.17 16.67 69.33
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 10 0.40 49.50 50.00 66.70
くも膜下出血は約90%が脳動脈瘤の破裂により生じます。多くの場合、血管の分岐部に脳動脈瘤は発生し、破裂すると突然の強い頭痛や嘔吐をきたし、生命の危険性も高い疾患です。当科の治療方針として、手術適応がある方で全身状態が手術可能であれば、再出血の予防を目的に急性期に脳動脈瘤頸部クリッピング手術あるいは脳動脈瘤の形状などから脳血管内治療が適している場合にはコイル塞栓術を行っています。急性期での手術適応が無い場合には、最善の保存的治療を行い、状態改善を図ります。
救命センターを有する関係で重症頭部外傷・多発外傷の患者様が多数搬入されます。急性硬膜外血腫や急性硬膜下血腫、脳挫傷などで保存的治療で脳圧コントロールを出来ない場合には、救命を目的に迅速に開頭手術(血腫除去術や減圧術)を行います。高齢者に多い慢性硬膜下血腫(頭を打った後1~数ヶ月後に運動障害や認知症、頭痛がみられる)に対しては局所麻酔での比較的簡単な手術で症状の改善が期待できます。

心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 44 0.00 1.00 0.00 64.89
K5551 弁置換術(1弁) 10 5.00 26.90 0.00 70.40
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) 9 10.44 34.33 0.00 72.56
K5601ニ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(上行大動脈)(その他のもの) 8 0.88 15.63 0.00 66.25
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上) 7 2.43 22.00 0.00 72.43
近年下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術が注目されています。血管内レーザー焼灼術とは治療する静脈の中に細い光ファイバーを挿入し、レーザーの熱によって静脈を塞いでしまう方法です。レーザー治療は細い針を刺すだけで治療することができるため、体に優しい治療法です。また太ももの血管を引き抜かずに、その場所で焼いて塞いでしまうため、出血や手術後の痛みが少なくなります。
当院でも2014年9月より下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術を開始しました。また滋賀県内で初めて、痛みが少なく保険適応の「新型ELVeSレーザー1470nm」を導入しました。また2015年4月より下肢静脈瘤に対する日帰り手術を開始しております。これにより入院での治療が困難な患者様でも下肢静脈瘤の血管内レーザー焼灼術を受ける事が可能になりました。
当院でも2013年7月より胸部ならびに腹部大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術と呼ばれる大動脈瘤の血管内治療が行えるようになりました。血管内でのカテーテル操作だけで治療が終わりますので、一般的に術後の回復も早いとされています。当院でも術後は手術当日より食事を開始し、翌日には歩くことが可能となっています。
腹部大動脈瘤に対しては、確実な治療方法である開腹による腹部大動脈人工血管置換術と、体への侵襲が比較的低い腹部大動脈ステントグラフト内挿術の2通りの方法で、年間約25件を行っております。高齢者や全身状態の悪い腹部大動脈瘤破裂4症例に対して、従来の開腹手術ではなく、緊急ステントグラフト内挿術を行う事で見事に救命し、皆さん元気に退院されております。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 83 1.02 1.00 0.00 4.37
K836 停留精巣固定術 22 1.00 1.05 0.00 2.27
K6333 臍ヘルニア手術 12 1.00 1.00 0.00 3.75
鼠径ヘルニアは、小児外科で扱う最も代表的な疾患ですが、当院では手術時間は片側20~30分程度 傷の大きさは8~15mm程度で施行しています。抜糸は不要です。当センターでは、鼠径ヘルニアは年間約80例手術施行しております。
腹腔鏡手術については2010年より積極的に導入しており、当院外科や京都府立医科大学・小児外科の先生方と協力し、小児の“低侵襲手術”を目標としております。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 98 12.26 8.03 0.00 33.53
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 34 11.06 8.03 0.00 33.62
K877 子宮全摘術 33 2.03 8.61 0.00 48.27
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 28 0.89 5.29 0.00 47.25
K893 吸引娩出術 22 0.95 6.18 0.00 31.82
予定された帝王切開術の件数が1番多く、主に帝王切開の既往がある方に対する患者さんに施行しました。
子宮筋腫や卵巣腫瘍に対する手術が3位4位であり、腹腔鏡手術を導入し最小限の侵襲で術後5日で退院頂いています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 196 0.41 2.89 1.02 73.79
白内障手術を主に行っています。
眼瞼手術については基本的に外来手術で行っていますが、患者さんの希望があった場合は入院でも対応しています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340 内視鏡下鼻・副鼻腔手術 28 1.00 5.35 0.00 58.82
K3772 口蓋扁桃手術 18 1.00 7.11 0.00 40.89
耳科領域、鼻科領域、咽喉頭領域、頭頸部腫瘍領域の一般的な手術を行っています。
甲状腺、耳下腺、顎下腺などの頭頸部腫瘍に対し超音波、細胞診など検査を行い必要に応じて手術を行っています。
最も多い手術は慢性副鼻腔炎に対する手術となっています。同日に副鼻腔のそれぞれの洞に対して手術を実施しています。
2位は口蓋扁桃摘出術です。繰り返す急性扁桃炎や腎臓内科と連携しIgA腎症の治療として施行される場合もあります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 82 1.72 2.41 1.22 62.35
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 80 1.14 3.36 1.25 73.96
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 44 0.57 6.64 4.55 70.00
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 32 1.22 6.72 0.00 74.19
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 28 0.04 1.04 0.00 47.36
特に尿路結石症例が多く力を注いでいますが、泌尿器癌・排尿障害の手術も多数行っています。手術目的の症例が大半であることから、体外衝撃波結石破砕装置、膀胱ファイバースコープ2本、体外衝撃波結石破砕装置リソスコープ、尿管ファイバースコープ2本、ホルミウムレーザー、また前立腺肥大症の治療には前立腺切除装置TURis、TUEBなどの高性能装置を備えています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 209 3.09 4.22 1.44 74.44
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 107 1.81 9.61 3.74 74.58
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 58 2.43 2.34 1.72 70.33
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 38 0.00 14.34 2.63 70.84
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 32 5.91 7.88 3.13 78.00
平成30年度の冠動脈造影検査は1600件、心臓カテーテルインターベンション(風船やステントを用いた治療)485件、末梢動脈(下肢や頸動脈、腎臓)のカテーテルインターベンションは174件となっています。大動脈バルーンパンピング(IABP) や経皮的補助循環装置(PCPS)など補助循環を用いた集中治療室での重症心不全管理も多数行っています。心臓CT、心筋シンチグラムも積極的に実施しています。
平成28年度より本格的に稼働している不整脈に対するアブレーション治療は平成30年度で50件、植込みデバイス治療はペースメーカー埋め込み術50件(電池交換含む)、リードレスペースメーカー植込み術5件、埋め込み型除細動器9件、植込み型心電計4件、両心室ペースメーカー1件でした。また入院外来を通じた心臓リハビリテーションは京滋でも有数の症例数となり、心疾患、動脈硬化性疾患、心臓血管外科手術後などに積極的に介入しています
急性心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に対する心臓カテーテル治療が多くなっています。(1.3.4番目)
また、2番目の下肢閉塞性動脈硬化症に対して経皮的に狭窄部を拡張する手術となっています。
入院外来を通じた心臓リハビリテーションは京滋でも有数の症例数となり、心疾患、動脈硬化性疾患、心臓血管外科手術後などに積極的に介入しています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 106 1.50 1.99 3.77 72.07
K610-3 内シャント設置術 94 5.23 7.89 3.19 71.62
当科では血液透析に使用する内シャントを作製、およびシャント狭窄に対する修復を行っており、当院だけで無く近隣施設でのシャントトラブルにも可能な限り対応しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 163 1.23 13.48 6.13 75.31
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 81 0.74 1.80 1.23 67.48
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他) 59 0.64 2.80 1.69 72.86
K654 内視鏡的消化管止血術 46 0.39 9.78 4.35 68.93
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 40 1.70 4.95 5.00 70.43
救急態勢に応じるため、夜間・休日における緊急内視鏡(止血術、胆道ドレナージ術)、PTGBD等の経皮的穿刺術が多いことです。最近ではinterventional EUSが増加傾向にあること、小腸内視鏡実施可能となったこと、大腸ポリープに対するcold polypectomyを開始したこと、高周波装置VIOを導入できたことが目新しいことです。
胆道結石症による閉塞性黄疸や化膿性胆管炎に対する処置が多く(1、3、5位)内視鏡を用いて結石を除去したり、胆道ステントを挿入し胆汁が腸管に流れるようにする手術を行っています。
また、2番目に多いのは大腸ポリープに対し、内視鏡下でポリープを切除する症例です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 2 0.25%
異なる 37 0.37%
180010 敗血症 同一 17 0.22%
異なる 30 0.30%
180035 その他の真菌感染症 同一 0 -
異なる 1 0.11%
180040 手術・処置等の合併症 同一 119 1.17%
異なる 1 0.11%
最も医療資源を投入して退院した病名が上記の4つの傷病名の患者さんを対象に、入院契機欄の「同一・異なる」について、患者さんが入院のきっかけとなった病名と
最も医療資源を投入した病名が同一か異なるかを表しています。当院は東近江地域の救命救急センターの役割上、血液の凝固に異常をきたす「播種性血管内凝固症候群」、様々な感染症などから血液に病原菌が入り起こる「敗血症」等の重篤な患者さんが他施設より紹介があったり、救急搬送されています。
また、手術・処置等の合併症が多いのは透析患者さんのシャント障害による疾患となっています。
更新履歴
2019.09.26
平成30年度病院指標を公表しました