言語聴覚療法部門

私たちの毎日は「ことば」に囲まれて生活しています。友人との会話、職場でのやりとり、学校生活と、ことばなくしては一日たりとも生きてゆくことは困難です。

ことばによるコミュニケーションには言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能が関係していますが、病気や交通事故、発達上の問題などでこのような機能が損なわれることがあります。
また、高齢化に伴いことばやきこえの障害に加えて、食べたり飲んだりすることに障害をもつ方々も増加しています。

言語聴覚士は、話しことばや聞くことなどに問題があり、コミュニケーションの障害をお持ちの方や、食べたり飲んだりすることの障害をお持ちの方に対し、相談、評価、訓練、指導などを行う専門職です。

【言語訓練場面】

言語訓練

【嚥下(飲み込み)訓練場面】

言語聴覚療法部門
 

また、注意力や集中力の低下・記憶障害・適切な行動がとれないといった高次脳機能障害に対するアプローチも作業療法士と共に行っています。

生活の質(QOL)の向上や社会参加のための支援、障害をもつ方々への援助と同様に、ご本人を取りまく周囲の方々への適切なアドバイスなど障害をお持ちの方の生活を豊かにするための専門的サービスの提供を行います。
このような専門的なサービスを提供するために、当センターの言語聴覚士は、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士などと協力して取り組んでいます。

【言語聴覚療法部門スタッフ】

言語聴覚療法

高次脳機能障害について

病気や事故によって脳を損傷すると、話す・覚える・学習するなどの知的な機能に障害が起こります。これを高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)といいます。

当センターでは、高次脳機能障害を抱えた患者さんのリハビリも行っています。

高次脳機能障害は、言葉が思い出せない、道具(例えばお箸やスプーン)などの使い方が分からない、今まで行っていた動作の手順が分からない症状などがみられるようになります。

そのため話をする、食事をする、服を着替える、歩いてトイレに行くなどの身の周りのことを行う上でも高次脳機能障害は大きく影響します。

そこでご家族にパンフレットを用いて障害について説明をし、理解を高める活動に取り組んでいます。

さらに、ソーシャルワーカーと協力し、患者さんの仕事復帰に向けても各部署との連携を図っています。

平成29年度言語聴覚療法部門の実績

平成29年度の当センターの言語聴覚療法部門の患者数の推移を示します。


【摂食(せっしょく)嚥下(えんげ)障害患者数の推移】

平成25年度摂食嚥下訓練患者数

当センターでは、摂食嚥下障害患者が増加傾向にあり、重症化しています。

そのため、言語聴覚士(ST)のみの介入では改善困難であり、他職種で取り組んでいます。

具体的にはリハビリテーション科の言語聴覚療法部門が事務局となり、摂食嚥下チーム(参加職種:耳鼻咽喉科医師、MSW、管理栄養士、看護師、言語聴覚士)の活動を通して摂食嚥下障害に対する取り組みを行っています。

摂食嚥下チームの活動について

現在当センターでは言語聴覚士が中心となり、毎週1回耳鼻咽喉科医師と連携しながらVE(嚥下内視鏡検査)を活用した嚥下回診を実施しています。

回診時は、言語聴覚士(ST)、耳鼻咽喉科医師だけでなく病棟の看護師も参加しております。

検査時の嚥下機能の状態や、安全に摂食可能な嚥下方法の指導を実施しています。

また必要に応じて嚥下造影検査(VF)を実施しています。


【嚥下内視鏡検査(VE)に活用する内視鏡】

嚥下内視鏡検査(VE)に活用する内視鏡

嚥下内視鏡検査(VE)の特徴

・鼻の穴から内視鏡を挿入し、飲み込みの状態を検査する

・持ち運びができるため病室のベッドの上でも検査可能


【嚥下内視鏡検査(VE)の実施場面】

次にVE・VF患者数の推移を示します。

VE・VF実施訓件数

嚥下障害の評価の精度を向上させるためには、嚥下内視鏡検査(VE)・嚥下造影検査(VF)は必要不可欠です。

今後も、引き続き必要な方に検査が実施出来るように、取り組んでいきます。

嚥下チームにて口腔ケアに取り組んでいます

当センターでは、嚥下チームを立ちあげ様々な活動を実施しています。その活動の中で、病棟看護師と協力し口腔ケアを積極的に実施しています。

口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に有効であると言われています。また、口腔内の衛生状態が悪いと嚥下訓練も実施出来ません。

そのため、嚥下訓練の前に口腔ケアを徹底して実施しています。

当センターでは入院患者全例に対し、担当看護師がエイラーズ(口腔内のアセスメントスコア)で評価します。

その評価の重症度に基づき、口腔ケアを実施しています。さらにケアが難しい患者に対しては、口腔ケアを専門に実施している看護師とSTによる口腔ケア回診を実施しています。

また、当センターでは歯科医師の介入を依頼し、専門的な口腔ケア(歯科的な問題にも対応出来る)を実施しています。

今後は、歯科医師と協力し院内での口腔ケアの質を高めていく予定です。

口腔ケア回診

学生・実習の皆さま

お問い合わせ

リハビリテーション技術科

〒523-0082
滋賀県近江八幡市土田町1379
TEL 0748-33-3151

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