医療センターについて

ご挨拶

院長からのご挨拶

近江八幡医療センター 事業管理者・院長 宮下浩明

  今年は診療報酬介護報酬同時改定という年です。診療報酬は2年ごとに改定されていますが、世の中の変化が以前とは比較にならないほど速くなっており、これでも制度が追いつかなくなっています。医学の発展は凄まじく、がんの手術は開腹術から腹腔鏡、腹腔鏡からロボット、最近では離れた場所から遠隔操作での手術まで試みられるようになり、SF小説が現実のものとなってきました。創薬にいたってはベンチャー企業が次々と新たな薬を生み出し、有効性もさることながらその価格の高いことに驚愕させられます。スイスNovartis社のKymriah(CTL019)という白血病治薬は、実に一回当たり47万5000ドル、日本円で5000万円を越える価格が付いています。かたや高齢者が増え生産人口が減っていく日本では、医療費は我々の希望どおりには使えず、制限せざるを得ない状況にあり、国は医療から介護、介護から支援に進路を変えようとしています。当医療センターも東近江圏域の急性期病院として、医療の質、安全を担保しつつ経済性にも考慮しながら地域の人々が医療難民とならないよう病院機能を維持発展させなければならないと考えています。

  さて、平成29年度の病院事業のデータが整いましたのでご報告いたします。昨年度は、病床稼動率92.2%(前年88.9%)、平均在院日数は9.6日(前年9.8日)、と高回転・高稼動の年となりました。延べ入院患者137,030人、一日平均入院患者数375人(407床)、延べ外来患者数219,409人、一日平均外来患者数899人、入院外来共に患者数が増加しました。救急受診患者数は年間15,344人(前年15,247人)、救急搬送は年間4,887人(4,820人)と微増にとどまりました。救急外来からの入院は、4,010人(26.2%)と4人に1人が入院しています。

  平成29年度の大きな取り組みは、Patient Flow Managementを行う、入院支援、退院支援、地域連携、患者相談の4部門からなる患者総合支援課を創設したことであります。 入院予約の時に行う入院・治療・退院後の生活を考慮した支援は、患者さんに好評なばかりか、病棟看護師の業務量を減らし超過勤務時間をも減少させました。まさに患者よし、職員よし、地域よしの三方よしという成果が上っています。

  平成30年度は、地方都市が抱える大きな課題である少子化対策に取り組む予定です。子供を生み育てる環境とは、働きながら育児の出来る環境作り、安心して出産できる環境作りなど単純ではなく複雑な要素が絡まりあっていますが、病院としてこれから取り組むのは、未熟児対策です。高齢出産等で未熟児の出生が増加するなか、周産期母子医療センターとして新生児集中治療室(NICU)の継続保育治療をする新生児治療回復室(GCU)の整備を行います。建物の改装は大掛かりなものとなりますが、診療を中断することなく工事を進めてまいりますので期間は約一年を見込んでいます。現在免震ゴムの取替え工事も行っており地下と地上で工事が同時に進みますので、患者の方々にはご不便をおかけするかもしれませんがご容赦いただきますようお願いします。

  滋賀県は日本一長寿県となりました。しかし慣れ親しんだ家や地域を離れ、長期間医療機関に入院してせん妄になったり認知症が進行したりすることを誰も望みません。人間らしさとは何か、しあわせとは何かを常に考え、皆さんが求めている医療を急性期病院としてしっかり提供できるよう職員一同頑張りますので暖かいご支援をお願いします。

2018年4月

院長  宮下 浩明

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