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国は、現在、将来の医療・介護機能再編の方向性を、社会保障と税の一体改革という形で議論しています。
日本では急速に人口の高齢化が進み、すでに2010年には、65-74歳人口の割合が11.9%(1528万人)、75歳以上人口の割合が11.2%(1430万人)となり、2030年には、その割合がそれぞれ12.2%(1401万人)、19.7%(2266万人)になるとされています。
特に75歳以上人口の実数増加に伴い、2030年には、年間約40万人の死亡者数が増加すると見込まれ、病院での看取りの限界が指摘されています。
滋賀県は、全国的に見て比較的若い県とはいえ、それでも、2025年には、東近江管内でも65-74歳人口の割合が11.9%(26,714人)、75歳以上人口の割合が16.3%(36,570人)になると予測されています。
2005年と比較して、総人口は約1万人減少するものの、65-74歳人口が約4,000人、75歳以上人口は約1万4,000人増加する見込みとなっています。
数年前に国がおこなったアンケート調査によりますと、要介護状態になっても、自宅や子供・親族の家での介護を希望する人が4割を超え、終末期の療養場所についても、「自宅で療養したい」と回答した人が6割を超えたとし、この結果をもって、国民のニーズは在宅医療、しいて言えば、在宅での看取りにあるとしています。
しかし、このアンケート結果を裏返して見ると、要介護状態になった場合、何らかの施設での療養を希望する人は約5割で、終末期に自宅で最後まで療養したい人は1割に過ぎません。
在宅医療の推進に異を唱えるつもりはありませんが、むしろ国民のニーズは、地域における、在宅医療も含めた、柔軟で多様な支援体制の構築にあると理解すべきではないでしょうか。
国民の多様なニーズに応えていくには、今まで以上に地域で完結する医療提供体制を目指して、各医療機関がそれぞれの立場・役割を明確にした上で、より効率よく連携することが必要です。
診療所等においては、病院との連携強化をもとに一般外来の受入れ幅を広げ、主治医機能を強化することが求められます。
そして、病院においては、入院機能をさらに強化・分化し、外来機能としては一般外来を縮小して、専門外来を確保することによって地域医療に貢献することが期待されます。
今までの地域医療連携は、前方連携と後方連携を軸に、各病院や各施設が個々に構築した連携のネットワーク上に、他のネットワークとは独立して成り立っているものでした。
今後は、医療に留まらず、介護と一体となった医療福祉サービスを、地域という枠組みの中で、いかに提供するかが問われているとも言えるでしょう。
「病診連携」を軸として、言葉だけに終わらない、実のある「地域医療連携」の構築が望まれる時代になろうとしています。
課題は、「地域医療連携」を医療福祉政策としてどのように還元できるかです。
これからも、地域における基幹病院としての立ち位置がぶれることがないように、市民の皆さん方のご理解とご支援をお願い申し上げます。
2012年4月1日