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診療科・部門・センター

脳神経外科



脳神経外科について

患者さんの利益を最優先にしたNo refusal policy(断らない医療)の方針のもと、ガイドラインやエビデンスに基づいた最善の医療を提供しています。
脳神経外科全般を診療を担当していますが、救命救急センターを有し、一次脳卒中センターにも認定されていることから、急性期脳血管障害、重症頭部外傷の治療を数多く行なっています。
特に脳血管障害は得意分野のひとつで、くも膜下出血に対するクリッピング術や脳血管内治療、さらには、急性期虚血性脳血管障害に対するt-PA治療やカテーテル治療(脳血栓回収療法)にも積極的に取り組んでいます。
また、脳梗塞の再発予防手術、脳腫瘍の摘出手術についても良好な治療成績を残しています。

主な疾患

頭部外傷

連日、重症頭部外傷・多発外傷の患者さんが多数搬入されます。
保存的治療で脳圧をコントロールできない場合(急性硬膜外血腫、脳挫傷など)は、救命を最優先にした迅速な開頭手術を行います。
高齢者に多い慢性硬膜下血腫に対しては、局所麻酔での比較的簡単な手術で症状の改善を促していきます。

※頭を打った後、1~数ヶ月すると運動障害や認知症、頭痛を発症することがあります。

脳血管障害(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞など)

くも膜下出血の約90%は脳動脈瘤の破裂によって生じます。
突然の強い頭痛や嘔吐をきたし、生命の危険性を伴う病気です。
当科では、手術適応のある方で全身状態が手術可能であれば、脳動脈瘤頸部クリッピング手術やコイル塞栓術を行い、急性期で手術適応がない場合には、最善の保存的治療によって状態改善を図っていきます。

脳出血

基本的には薬物治療と早期のリハビリテーションで治療を行います。
出血が多く生命の危険がある場合は、開頭血腫除去手術や内視鏡下血腫吸引除去手術を行います。

脳梗塞

脳保護治療と早期のリハビリテーションを行います。
発症から短時間しか経過していない場合は、t-PA治療(静脈投与による血栓溶解療法)や血栓回収療法を積極的に行い、著明な改善を目指していきます。

脳腫瘍

良性腫瘍(髄膜種、下垂体線腫瘍など)は摘出手術を行っています。
腫瘍の種類や部位によって、術後、化学療法や放射線治療が必要になる場合もあります(この場合、大学病院と連携して治療を行います)。
また、ガンマナイフ治療が適している場合には、設備を有する施設へのご紹介をしております。

水頭症

脳内に大量の髄液が貯留することで、頭蓋内圧が高くなる病気です。
高齢者の認知症や歩行障害、尿失禁の原因とされています。
当科では、この過剰にたまった髄液を腹腔内に流す手術を行なっています。

その他

薬物治療で改善されない三叉神経痛や顔面けいれんに対する外科的治療も行なっています。

その他の特色

広範囲からの受け入れも

京滋ドクターヘリの運航により、これまでより広範囲のエリアからの頭部外傷、脳血管障害の受け入れを積極的に行なっております。

脳神経外科の各種教育施設に指定

日本脳神経外科学会専門医訓練施設および日本脳卒中学会認定研修教育病院に認定されています。

医師紹介

患者さんへ

手術成績などをわかりやすくお伝えしています

[診療実績]からもわかる通り、当科では、脳血管障害(未破裂脳動脈瘤、くも膜下出血、頸動脈狭窄症など)、頭部外傷、脳腫瘍、水頭症といった病気に対し、県内有数の症例数と手術件数を維持しております。
また[10年間のくも膜下出血治療成績]のようなさまざまな情報収集・データ分析から、良好な手術成績などをわかりやすくお伝えしています。
「脳の手術は怖い」と思われる方は多いと思いますが、前述した各種データの裏付けとともに、患者さん一人ひとりの病態に真摯に向き合い、吟味を重ねた治療法で、安全かつ低侵襲の診療を進めてまいります。どうぞ安心して受診いただければと思います。

地域の先生方へ

“神経救急の砦”として努めてまいります

脳血管障害の診断・治療は、時間との戦いです。気になる患者さんがおられましたら、当日外来あるいは救急外来で対応いたしますので、速やかにご紹介ください。
治療後は、病病・病診連携をさらに密に図り、治療の継続をお願いすると思いますので何卒よろしくお願いいたします。
高齢化とともに脳疾患は今後もますます増加していくと考えています。
救命救急センターの脳神経外科として、また、一次脳卒中センターとしての責務を果たしていくために、地域における“神経救急の砦”として今後も積極的な診療に努めてまいります。