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診療科・部門・センター

産婦人科



産婦人科について

産科では、主にリスクの高い妊産婦さん(切迫早産、前期破水、妊娠高血圧症、前置胎盤など)を24時間体制で受け入れ、母児の安全を最優先した高度医療の提供に取り組んでいます。

婦人科では、婦人科がん診療に注力しており、2020年の婦人科腫瘍専門医の着任とともに、婦人科悪性腫瘍の診療を再開し、良好な成績を積み重ねています。

2022年には、低侵襲手術支援ロボット〈ダビンチXi〉による腹腔鏡手術も開始し、良性・悪性を含めた婦人科腫瘍の治療をよりスムーズに行えるようになりました。これからも地域の需要にしっかりと対応しながら、最適な治療(テーラーメイド治療)を提供できるよう、スタッフ一同全力で取り組んでまいります。

主な疾患

子宮頸がん

子宮の入り口(子宮頸部)に発生するがんで、若年層の発症が多いことで知られています。
進行すると、月経中でない時でも出血が見られたり、においを伴う茶色のおりものや水っぽいおりものが大量に出るなどの症状があります。
前がん病変(がんが発生しやすい状態)や早期のがんであれば手術治療、局所進行したがんであれば放射線治療、遠隔転移を伴う進行がんであれば化学療法を用いた治療を行います。

子宮頸がんの手術について

円錐切除術 <適応:高度の前がん病変~ごく初期のがん>
その名の通り、がんのある子宮頸部を円錐状に切除する手術です。子宮機能を温存して治療ができるので、妊娠・出産を希望される患者さんに行われます。
子宮摘出術 <適応:高度の前がん病変~早期がん>
子宮を摘出する手術です。微小ながん(1A1期)であれば単純子宮全摘出術によって根治が可能です。進行した状態(1A2期以上)であれば、子宮周囲の組織やリンパ節まで広く切除(準広汎子宮全摘術、広汎子宮全摘術)をしていきます。この場合、術後に排尿障害が起こる可能性がありますが、当科では排尿神経を温存する「神経温存術式」を行なうことで、可能な限り、排尿障害のリスクを軽減しています。
腹腔鏡手術
厚生労働省による施設基準のもと、子宮頸がんにも手術支援ロボット〈ダビンチXi〉による腹腔鏡手術が可能となりました。
※学会の基準を満たした症例に限りますので、詳しくは腫瘍外来にてご相談ください

子宮頸がんの放射線治療について

遠隔転移を伴わない局所進行がんは、近年目覚ましい進化を遂げている放射線治療が中心です。
当科では、子宮頸がん局所制御において全国有数の成績を残す京都府立医科大学との連携で放射線治療を行なっています。

子宮頸がんの化学療法について

遠隔転移を伴うがんの場合は、化学療法による全身治療が中心となります。
腫瘍を縮小させて延命に結びつけることが目的となりますが、症状の緩和、QOL(生活の質)の向上が期待でき、各所の痛みの軽減(緩和治療)にもつながります。

子宮体がん

妊娠した時に胎児を育てる部分を子宮体部といい、そこにできるがんが子宮体がん(子宮内膜がん)です。
日本ではこの10年間で患者数が倍増していますが、早期に発見されることが多く、婦人科がんの中では比較的予後が良いとされています。
自覚症状の多くは不正出血です。当科での初回治療としては手術を行うことが原則となります。

子宮体がんの手術について

子宮摘出術 <適応:すべて>
子宮体がんでは進行状況に関わらず、手術が第一選択となります。原則としては子宮摘出術を行いますが、初期のがんに対しては腹腔鏡手術が適応される場合もあります。また、子宮体がんの手術では、原則して両側の卵巣も摘出していきます。

子宮体がんの放射線治療・化学療法について

手術や子宮の完全切除が不可能な場合は、患者さんの状態に応じて、放射線治療と化学療法を主にした治療を行います。この場合はがんを根治することが難しく、延命や症状の緩和が目的となります。

卵巣がん

卵巣には多くの種類の腫瘍が発生しますが、そのほとんどは生命に関わることのない良性腫瘍です。
しかし、ごく一部が悪性腫瘍(卵巣がん)として診断されます。
卵巣がんは症状に乏しいため「サイレントキラー」と呼ばれることもあり、罹患された人の60%以上が進行した状態で発見されます。
また、手術前になっても悪性腫瘍であることが確定できないケースが多々あり、その場合は「卵巣がんの疑い」として手術が行われることも少なくありません。

卵巣がんの手術について

卵巣がんは良性か悪性かの診断や進行期を把握することが難しく、手術中にその方針を決めることも少なくありません。
ですので、原則として、がんの進行を正確に把握するために、両側の付属器(卵巣、卵管)、子宮、大網、リンパ節などを広く切除する必要があります。
また、“診断のための手術”を最低限にとどめ、確実な病理診断の結果を確認してから、追加の「二期的手術」が行われることもあります。
病変が卵巣以外にも広がった状態で発見された場合は、可能な限りがんを完全に取り除く「腫瘍減量術」を行うことで、再発のリスクを軽減していきます。

卵巣がんの化学療法

進行した卵巣がんでは、化学療法の効果が治療の大きな鍵となります。近年では新たな治療薬が開発され、卵巣がんの治療は劇的に変化しています。
しかし、新しい治療薬が使用できるかどうか、効果が見込めるかどうかは、患者さんのがんの種類や遺伝子変異の状態で大きく変わってきます。

一般外来

婦人科疾患の診察・診療を中心に行なっています。
子宮がん検診、不妊相談、妊娠の診断も受け付けています。

専門外来

更年期外来(金曜午後)

腫瘍外来(水曜)

胎児超音波外来

遺伝外来

漢方外来

妊婦検診

医師と助産師による妊婦さんの検診を行なっています。
妊娠中に2回の母親教室があります。

出生前診断

当院は出生前検査認証制度等運営委員会によりNIPT実施にあたり基幹施設として認証されています。
当院ではクワトロ検査、NIPT検査、羊水検査を行っています。
検査前、結果説明の際には、児のご両親、お二人共にお話を聞いて頂く必要があります。

その他の特色

腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術の認定施設

幅広い症例数と実務経験を誇る当科は、日本周産期新生児医学会の指定研修施設、日本産科婦人科内視鏡学会の認定研修施設に指定されています。
さらに、滋賀県内でも数少ない腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術の認定施設として、腹腔鏡による子宮悪性腫瘍手術を積極的に行っています。

医師紹介

患者さんへ

婦人科腫瘍の治療は、大きな進歩を遂げています

昨今の婦人科腫瘍の治療は、ロボット手術を含めた新たな手術器具や治療薬の登場により、大きな進歩を遂げています。
当科でも日々一新される知見と経験に基づきながら、時代の流れを加味し、地域の患者さんに最善の医療を提供できるよう取り組んでまいります。
各種専門外来も設けておりますので、婦人科腫瘍の治療につきましてはお気軽にご相談ください。

地域の先生方へ

ハイリスクの妊産婦さんを中心に24時間体制で受け入れ

周辺の病院・診療所からハイリスクの妊産婦さんを24時間体制で受け入れています。
主な受け入れ疾患としましては、切迫早産や前期破水などで低体重の赤ちゃんが生まれるケースや、妊娠高血圧症、前置胎盤などの母児の生命が脅かされる危険のある異常妊娠のケースです。
産科・婦人科領域でのお困りごとや高度な医療を必要とする妊産婦さんがいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。